「前傾姿勢を作りましょう」
短距離ではよく聞く言葉です。
しかし私は、前傾ができていない選手には大きく3種類いると思っています。
なぜなら、
同じように見える「前傾不足」でも、原因が全く違うからです。
原因が違えば、当然改善方法も変わります。
今回は私が普段見ている3つのパターンについて書いてみようと思います。
①本当に上体が起きている選手
最初のパターンは、本当に上体が起きてしまっている選手です。
前傾を維持できず、スタート直後から上体が起きてしまいます。
私はこのタイプの原因は、技術よりも恐怖心であることが多いと思っています。
前へ倒れることが怖い。
転ぶことが怖い。
その結果、無意識に身体を起こしてしまいます。
このタイプは、
「もっと前傾しろ」
ではなかなか改善しません。
私はチューブなどで後ろから引っ張り、その状態で前傾角度を作る練習を行うことがあります。
実際に身体で前傾を体験してもらう方が早いからです。
②上体は倒れているのに前傾できていない選手
高校生で最も多いのはこのタイプです。
本人は前傾しているつもりです。
動画を見ても、一見すると前傾しているように見えます。
しかし私は前傾できているとは判断しません。
なぜなら、下半身が中間疾走と同じ状態だからです。
上半身だけ前へ被せている。
しかし骨盤から下は立っている。
結果として、加速局面なのに加速できません。
このタイプの選手は、
頭の高さで前傾を判断していることが多いです。
頭が前にある。
だから前傾できている。
そう思っています。
しかし実際には違います。
前傾は上半身だけで作るものではありません。
身体全体で作るものです。
③足だけ後ろへ流れてしまう選手
三つ目は足だけ流れてしまうタイプです。
このタイプは一見すると頑張っているように見えます。
しかし実際には頑張りすぎています。
蹴りすぎています。
速く走ろう。
強く蹴ろう。
そう考えた結果、足が後ろへ流れてしまいます。
接地や加重がうまく行えず、加速の力を前へ伝えられません。
本人は頑張っているのに、前へ進まない。
そんな状態になってしまいます。
私が前傾を見る時に最初に見ること
私は動画を見る時、前傾角度だけを見ているわけではありません。
頭から足先まで一本の線を引くイメージで見ています。
その線の中に身体が収まっているか。
そこを見ています。
だから私は5歩も見れば大体分かります。
上体だけ倒しているのか。
本当に前傾できているのか。
足だけ流れているのか。
その違いは比較的早い段階で現れます。
まとめ
私は前傾を上半身の角度だけで判断していません。
本当に上体が起きている選手。
上体だけ被せている選手。
足だけ流れている選手。
同じ「前傾不足」に見えても原因は全く違います。
だから改善方法も違います。
もし前傾がうまくできないと感じているなら、
まずは自分がどのタイプなのかを確認してみてください。
改善はそこから始まります。
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