加重とは何か|私が「押せ」と言わない理由

指導論

高校生を指導していると、

「もっと押せ」

と言われている選手をよく見ます。

しかし私はほとんど言いません。

むしろ逆です。

「まだ押すな」

と言うことの方が多いです。

なぜなら加重とは力ではなく、タイミングだからです。

私が考える加重とは

私が高校生に加重を説明するなら、

「自分の軸の真下に足が来た瞬間に地面へ力を伝えること」

と伝えます。

もっと細かく言えば、

足裏にも重心があります。

その重心が軸の真下へ来た瞬間に力を伝えることです。

私はよく太鼓の達人に例えます。

早過ぎてもダメ。

遅過ぎてもダメ。

ちょうど良いタイミングで叩いて初めて「良」が出ます。

加重も同じです。

加重は力ではない

多くの選手は加重を

「強く押すこと」

だと思っています。

しかし私は違うと思っています。

重要なのは強さではなくタイミングです。

真下へ来る前から押してしまう。

これが一番多い失敗です。

すると加重時間が長くなります。

接地時間も長くなります。

結果として力を使う走りになります。

私はまず引き算をする

陸上選手は最初から頑張っています。

100%で走っています。

だから私はまず引き算をします。

力みを取る。

余計な動きを取る。

接地時間を減らす。

押し過ぎをやめる。

その結果として加重が見えてきます。

足し算をするのはその後です。

加重が成功すると何が起きるのか

加重が成功すると反発をもらえます。

その感覚は頭の先まで衝撃が抜けるような感覚です。

私はこれを重要視しています。

逆に反発をもらえていない時は、

衝撃が足だけで終わります。

その差は非常に大きいです。

膝はほとんど曲がらない

加重が成功すると、

膝はほとんど曲がりません。

曲がったとしてもほんのわずかです。

なぜなら反発を受けているからです。

逆に大きく曲がる場合は、

加重が長い。

もしくは力で押しています。

私はミニハードルドリルでそこを確認しています。

前回転が先にある

加重は単独では存在しません。

前回転があるから加重できます。

腰の切り替えがあり、

前回転があり、

その結果として正しい加重が生まれます。

だから私は最初に腰を教えます。

私自身が最も学んだこと

実は高校時代の私は加重を理解していませんでした。

腰の切り替えを覚え、

11.08までは伸びました。

しかし社会人になってから、

足を下げる意識と加重が繋がりました。

そこから競技力はさらに向上しました。

まとめ

加重は強く押すことではありません。

正しい瞬間に地面へ力を伝えることです。

私は選手に「もっと押せ」とは言いません。

むしろ「まだ押すな」と言います。

なぜなら加重は力ではなくタイミングだからです。

そして陸上競技は、

足し算よりも引き算の方が重要だと私は考えています。

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