SNSを見ていると、
「大きく弾くような接地音が良い」
という内容を目にすることがあります。
もちろん考え方は人それぞれです。
しかし私は少し違う見方をしています。
私が良い音だと感じるのは、
大きな音ではありません。
鈍い音です。
なぜなら接地音は、加重の結果だからです。
私は接地音で何を見ているのか
私が接地音で見ているのは主に2つです。
- 接地位置
- 軸
です。
音そのものではありません。
その音がどこから生まれたのかを見ています。
良い音とはどんな音か
私が良い音だと感じるのは鈍い音です。
加重が成功すると、
地面から受けた力が頭の先まで抜けます。
その時の音は鈍く重い音になります。
一方で軽く弾くような音は、
衝撃が足の先から抜けていることが多いです。
接地位置が前になり過ぎていたり、
軸が崩れていたりする場合によく見られます。
私はそのような音を聞くと、
「身体全体ではなく足だけで受けているな」
と考えます。
音は加重の結果
私は接地音を聞くことで、
接地位置や軸の状態を確認しています。
良い加重ができている選手は、
接地の衝撃を身体全体で受けます。
その結果として鈍い音になります。
逆に接地位置がズレている選手は、
足だけで衝撃を受けます。
その結果として軽い音になります。
つまり音は原因ではなく結果です。
音が変わると選手も気付く
面白いことに、
接地音が変わると選手自身も変化に気付きます。
私のチームでは、
選手がこちらを見て
「今できたかもしれません」
という表情をすることがあります。
実際に私も同じタイミングで、
「今のは良かったな」
と思っています。
言葉にする前に、
指導者と選手の感覚が一致する瞬間です。
音はタイム更新の前兆になる
私の経験では、
接地音が変わるとタイムも変わります。
もちろん音だけで速くなるわけではありません。
しかし音が変わるということは、
接地や加重が変わったということです。
実際にベスト更新前には音が変わることが多くあります。
私はその音を聞くと、
「そろそろ出るな」
と思います。
音だけでも異変は分かる
指導中、
背中側から選手を見ていることがあります。
その時にフォームが見えなくても、
音だけで違和感を覚えることがあります。
すると本人も同じような顔をしています。
「なんか違うです」
と言われることもあります。
音にはそれだけ多くの情報が含まれています。
私が最初に見るのは腰
ただし、
私は最初から音だけを聞いているわけではありません。
まず見るのは腰の切り替えです。
腰の切り替えがあり、
加重があり、
その結果として接地音が生まれます。
だから私は音だけではなく、
腰を見る。
接地を見る。
音を聞く。
その全体を確認しています。
指導者になってから気付いたこと
実は選手時代の私は接地音を全く聞いていませんでした。
音を気にするようになったのは指導者になってからです。
多くの選手を見る中で、
良い走りをしている選手には共通した音があることに気付きました。
そこから音を見るようになりました。
まとめ
接地音は単なる音ではありません。
接地位置や軸、
そして加重の結果です。
私は音を聞くことで、
選手の状態を確認しています。
そして音が変わった時、
選手自身も変化を感じていることが少なくありません。
だから私は今日も接地音を聞いています。
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