なぜ私は選手に「正解」を教えないのに技術指導をするのか

指導論

私はよく、

「選手に答えを教えない」

と言います。

すると、

「じゃあ技術指導はしないんですか?」

と聞かれることがあります。

しかし実際は逆です。

私は技術指導をかなりします。

むしろ細かい方だと思います。

ただし、選手に正解そのものは教えません。

少し矛盾して聞こえるかもしれません。

今日はその話を書いてみようと思います。

私が必ず教えるもの

私は毎年、一年生に必ず教えることがあります。

それが、

  • 腰の切り替え

です。

この二つは定着するまで何度でも言います。

ドリルでも言います。

流しでも言います。

動画を見ても言います。

正直、かなりしつこいと思います。

しかし、それくらい大切だと思っています。

だから私は、

「答えを教えない」

と言いながらも、

腰の切り替えと軸だけは絶対に妥協しません。

ではなぜ正解を教えないのか

ここで勘違いされることがあります。

私は技術を教えないわけではありません。

ただし、

私の動きをそのままコピーしろとは言いません。

なぜなら、

それは私の身体で作った正解だからです。

身長。

体重。

骨格。

筋力。

柔軟性。

選手と私は全て違います。

だから私の腰の切り替えが、そのまま選手の正解になるとは限りません。

点と点が繋がる瞬間

一年生の頃は、

腰の切り替えも軸もよく分からないと思います。

だから私は教えます。

しかし、ある程度できるようになると少しずつ口数を減らします。

なぜなら、その先は選手自身の中で点と点が繋がる方が早いからです。

動画を見る。

ドリルをする。

試合を走る。

練習メモを書く。

仲間と話す。

そうした経験の中で、

「あれ?こういうことかもしれない」

という瞬間が出てきます。

その瞬間は、私が説明するよりも強く残ります。

だから私は途中から全部を説明しようとはしません。

それでも修正することはある

ただし、

一度できるようになったら終わりではありません。

例えば、

他のことを意識しすぎて軸が崩れる。

接地ばかり気にして腰の切り替えが小さくなる。

フォームを真似しようとして動きがおかしくなる。

そういうことは普通にあります。

その時は三年生でも修正します。

私は、

「好きにやれ」

と言いたいわけではありません。

土台が崩れたら戻す。

それは学年に関係ありません。

私が教えたいのは正解ではなく土台

私は選手に正解を教えないのではありません。

正確に言うと、

私の正解を押し付けないだけです。

腰の切り替え。

軸。

そういった土台は教えます。

しかし、その上にどんな走りを作るかは選手によって違います。

私は土台を作る。

選手はその上に自分の正解を作る。

そして崩れたら一緒に修正する。

たぶん私は、そんな指導をしているのだと思います。

だから私は技術指導をします。

しかし、選手の代わりに答えを出すことはしません。

試合で走るのは私ではなく、選手だからです。

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