足首が硬い選手はなぜ伸びることがあるのか

短距離

陸上競技では、

「足首は柔らかい方が良い」

と言われることが多い。

そのため、

足首が硬い選手は不利だと思っている人も少なくない。

しかし私は、

足首が硬いこと自体は必ずしも欠点ではないと思っている。

実際に私が指導してきた選手の中にも、足首が非常に硬いにも関わらず100m10.87まで伸びた選手がいる。

今回は、なぜ足首が硬い選手でも伸びることがあるのかについて書いてみたい。

足首が硬いことは欠点なのか

結論から言えば、

足首が硬いことそのものは欠点ではない。

もちろん硬すぎて動きが制限される場合は別である。

しかし短距離においては、

足首の硬さが武器になることもある。

私はこれまで、

足首が硬い選手も柔らかい選手も見てきた。

そして速い選手に共通していたのは、

足首の硬さではなく、

自分の足首の特性を上手く使えていたことである。

足首が硬い選手の強み

足首が硬い選手は、

接地した時の形が崩れにくい。

そのため地面から受けた反発を逃がしにくい。

例えば、

足の形をした鉄の塊がタータンを蹴ったらどうなるだろうか。

変形しない分、反発は逃げにくい。

もちろん人間の身体は鉄ではない。

しかし足首が硬い選手は、それに近い特徴を持つことがある。

だからこそ反発を活かしやすいのである。

硬いだけでは速くならない

ただし、

足首が硬いだけで速くなるわけではない。

むしろ、

足首が硬い選手がさらに力で固めようとするケースをよく見る。

これはあまり良い方向へ進まないことが多い。

なぜなら、

重要なのは硬さそのものではなく、

その硬さをどう使うかだからである。

足首が硬い選手でも、

接地位置が悪ければ反発は前へ進む力にならない。

反発の向きが間違っていれば意味がないのである。

100m10.87まで伸びた選手

私が指導した100m10.87の選手も、

足首がかなり硬い選手だった。

しかし彼の特徴は、

硬い足首をさらに固めることではなかった。

接地した時の形が崩れない。

その状態で反発を前方向へ変換できていた。

だから速かったのである。

私は彼を見ながら、

足首の硬さが欠点だと思ったことは一度もない。

むしろ武器として機能していた。

私は逆に足首が柔らかい

一方で、

私はかなり足首が柔らかい。

足首を捻ってもほとんど捻挫をしないくらいである。

それでも100m10.70まで走ることはできた。

つまり、

足首が柔らかいと速くなれないわけでもない。

私は硬い足首を武器にするタイプではなかった。

だから自分なりに、

どうすれば地面から反発を受けられるのかを考え続けてきた。

その中で、

加重や接地を特に意識するようになった。

本当に大切なのは足首の硬さではない

足首が硬い選手。

足首が柔らかい選手。

どちらにも速い選手はいる。

だから私は、

足首の硬さそのものが重要なのではないと思っている。

重要なのは、

自分の足首の特性を理解すること。

そして、

どうやって反発を作るのか。

どうやってその反発を前方向へ変換するのか。

そこに目を向けることだと思っている。

足首が硬いから速い。

足首が柔らかいから遅い。

そんな単純な話ではないのである。

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