私には練習メモ専用のInstagramアカウントがあります。
2022年3月から始めて、投稿数は576。
練習した日は1投稿。
試合に出た日は1レースにつき1投稿。
予選、準決勝、決勝と走れば3投稿です。
4年4か月弱続けてきました。
こう書くと、
「真面目だから続いたんですね」
と言われそうですが、実はそんな立派な理由ではありません。
練習から逃げないために始めた
そもそも練習メモを始めた理由は2つです。
1つは動画の保存場所が欲しかったこと。
もう1つは、誰かに見られている環境を作りたかったことです。
練習動画を携帯に入れっぱなしにすると容量を使います。
それならInstagramに投稿しておけばいい。
最初はその程度でした。
ただ、それ以上に大きかったのは、
「誰かが見ていると思えば練習から逃げない」
という考えでした。
今日は疲れたからいいや。
今日は動画を撮らなくてもいいや。
そうやって少しずつ緩くなっていく自分を知っていました。
だから逃げられない環境を作りました。
最初の投稿は今と変わらない
2022年3月12日の投稿を見返してみると、こんなことが書いてあります。
「キレ0」
「主観と客観が全く違う」
「骨盤9割、筋肉1割くらいのイメージで動かしたい」
「中間疾走の重心は良くなっている気がする」
今見ても驚くくらい内容が変わりません。
走りの理想も。
修正方法も。
見ているポイントも。
当時から大きくは変わっていません。
だから昔の投稿を見返しても恥ずかしいと思うことはあまりありません。
むしろ、
「ああ、この時も同じことを考えていたんだな」
と思うことの方が多いです。
一番役立ったのは調整期間だった
練習メモが一番役立ったのは試合前の調整期間でした。
走りが悪くなった時。
感覚がおかしくなった時。
以前も同じような状態になったことがあります。
そんな時に昔の投稿を見返します。
「あの時はどうやって修正したんだろう」
「あの時は何を意識していたんだろう」
そうやって過去の自分を参考にします。
練習メモは日記ではありません。
過去の自分が残してくれたデータです。
怪我も予選落ちも全部書いた
576投稿の中には当然良いことばかりではありません。
怪我もありました。
予選落ちもありました。
ただ、私はそこで感情を書くことはあまりありませんでした。
怪我をしたなら、
なぜ怪我をしたのか。
どんな動きが良くなかったのか。
アップで何が足りなかったのか。
予選落ちしたなら、
どこが修正点だったのか。
何が足りなかったのか。
そういうことを書いていました。
良かった日も。
悪かった日も。
結局やることは同じだったのだと思います。
生徒にも練習メモを書いてもらう理由
私は生徒にも練習メモを書くように言っています。
理由は簡単です。
頭の中を整理するためです。
実際、書く子が全員伸びるわけではありません。
逆に毎回長文を書いてしまう子は、修正点を抱え込みすぎていることもあります。
走りながら考えすぎてしまうのです。
ただ、私の中には一つの感覚があります。
書く子で伸びない子はいる。
でも、書かなくて伸びた子はいない。
もちろん例外はあると思います。
それでも振り返る習慣は成長に必要だと思っています。
練習メモで速くなれたのか
もし、
「練習メモのおかげで10秒70まで伸びたと思いますか?」
と聞かれたら、
私は30%くらいだと答えます。
100%ではありません。
残りの70%は練習です。
ただ、30%という数字も決して小さくありません。
ダメだったと書くより、良かったと書きたい。
次はもっと良い投稿をしたい。
そう思って練習していた部分は確実にありました。
576投稿という自信
今でもアカウントの一番上には60m、100m、200mのベスト記録を固定しています。
たまに見返します。
その時に思うのは、
「速かったな」
ではありません。
「よくここまで続けたな」
です。
576投稿。
この数字を見るだけで、自分がどれだけ練習してきたかを思い出せます。
タイムが出ない時でも、自分が何もしてこなかったとは思わなくなりました。
結果が出ない時でも、自分が積み上げてきたものまで否定しなくなりました。
高校生にも同じことを伝えています。
心が折れそうになった時。
結果が出なくなった時。
過去の自分を見返せる場所があるだけで救われることがあります。
練習メモは未来の自分への手紙
最初は動画の保存場所として始めたアカウントでした。
練習から逃げないためでもありました。
でも気付けば、知り合いだけでなく全く面識のない人たちまでフォローしてくれるようになりました。
それでも投稿の中身はほとんど変わっていません。
今日の修正点。
今日の良かったこと。
次の課題。
ただそれだけです。
練習メモを書いたから10秒70になれたわけではありません。
それでも今の私が過去を鮮明に思い出せるのは、間違いなくあの576投稿のおかげです。
練習メモは速くなるためだけのものではありません。
自分が何を積み上げてきたのかを忘れないためのものです。
だから私は今日も練習メモを書きます。
速くなるためだけではなく、未来の自分が振り返れるように。
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